胃がんのリスク要因のひとつ。ピロリ菌って何?

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胃がんの原因はピロリ菌にあった
ヘリコバクター・ピロリ、通称「ピロリ菌」。
名前はかわいらしいですが、これがじつに恐ろしい菌だという事実をみなさんはご存じでしょうか。

若い頃、ピロリ菌に感染すると胃の中に炎症が起きます。
その後30~40代で炎症は慢性胃炎となり、最終的には胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどに進行していきます。現在、胃がんの9割以上はピロリ菌感染が原因と言われており、医療関係者の多くはピロリ菌の一日も早い除菌を呼びかけています。

ピロリ菌に感染するのは、主に免疫機能が不完全な乳幼児期です。
戦後は不衛生な井戸水が主な感染源でした。
その後、衛生環境は少しずつ改善されましたがピロリ菌感染者が急激に減ることはありませんでした。

なぜなら、ピロリ菌に感染した大人から子供へ、食べ物を「口移し」で与えることが感染を広げていったためです。

現在、19歳以下の世代でもピロリ菌感染者は10~20%いるとみられています。
これも大半は口移しが原因です。
衛生環境が世界トップクラスの日本でも、家族にピロリ菌感染者がいれば若い世代に感染させる危険は今もあります。
ピロリ菌の有無を検査し、陽性の場合はすみやかに除菌することは、自分自身のためであると同時に、若い世代のためにもなるのです。

除菌は薬を飲むだけ
進興会でご用意しているピロリ菌検査は2種類あります。
「血中ピロリ抗体」と「ABC検査(胃がんリスク検査)」。
いずれも血液検査ですので、健診の際、オプションとして追加していただければ採血と同時に調べられます。
より正確を期するのであれば、これらに加えて「胃部内視鏡(胃カメラ)」を行うのが理想です。

検査の結果、陽性の場合は除菌のための薬を1日2回、7日間つづけて内服します。
これにより、およそ8割の方が除菌に成功します。
将来、胃がんになるかもしれないリスクが1回の検査と7日間の服薬で遠ざかるというのは、考えてみれば驚くべきことです。

ピロリ菌の除菌に成功すると、再感染する危険はほぼありません。
とはいえ、かつて保菌者だった自分がお子さんやお孫さんにピロリ菌をうつしていた可能性は否定できません。
自分自身の除菌が終わったら、今度はお子さんやお孫さんにも一度は検査を受けられるようお伝えいただければと思います。

図|年代別ピロリ感染率の年次推移(1974年~2014年)

1974年には40歳以上で約8割が感染していましたが、2014年では各年代とも減少傾向ですが、年齢が高いほど感染率が高く、40歳以降の日本人では約7割がH・ピロリ感染者です。

出典
国立国際医療研究センター国府台病院 病院長 上村 直実
「ヘリコバクター・ピロリ除菌の保険適用 による胃がん減少効果の検証について」
厚生労働省が公開するPDF資料より抜粋

検査可能施設

<東京>

施設名アクセス
進興クリニック大崎駅直結 徒歩約2分
進興クリニック アネックス大崎駅 徒歩約2分
オーバルコート健診クリニック・大崎駅 徒歩約5分
・五反田駅 徒歩約9分
セラヴィ新橋クリニック・新橋駅 徒歩約9分
・御成門駅 徒歩約6分
・内幸町駅 徒歩約5分
・虎ノ門ヒルズ駅 徒歩約9分
浜町公園クリニック浜町駅 徒歩約2分
立川北口健診館立川駅 徒歩約5分
東京ダイヤビルクリニック・茅場町駅 徒歩約8分
・八丁堀駅 徒歩約8分
浜松町ハマサイトクリニック・茅場町駅 徒歩約8分
・八丁堀駅 徒歩約8分

<名古屋>

施設名アクセス
ミッドタウンクリニック名駅名古屋駅直結 徒歩約1分

<仙台>

施設名アクセス
せんだい総合健診クリニック・あおば通駅 徒歩約6分
・仙台駅 徒歩約8分

監修

森山 紀之(医療法人社団進興会 理事長)
1973年千葉大学医学部卒。
元国立がん研究センター がん予防・検診研究センター センター長、
東京ミッドタウンクリニック常務理事 兼 健診センター長を経て、現職。

イラスト
©koike amiigo

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